お知らせ

“労働契約”なら、“労働契約”としての必要要件をキチンと整えなければなりません! ~働き方改革推進のために、まずはベースを整えましょう!~(2021/9/25)

先日うかがった個別訪問先で、“就業規則を作成したいので、作り方を教えてほしい”、というご要望が出されました。

5日の年次有給休暇の取得が使用者に義務付けられました、という説明をいたしましたところ、当社は「働いた日にしか賃金(日給)を支払わないことにしているから、そんなことは関係ない。」、とおっしゃるのです。

これまでの経緯をお聞きしたところ、当初は請負契約だったのですが、請負代金を毎月支払っていたため、給与とみなされて源泉徴収しなければならなくなった、とのこと。その後、労働保険や社会保険にも加入するようにして、労働条件の改善を図って来た、つもりとのことでした。

仕事は日々の天候に強く影響を受けるような内容だったので、「働いた日にしか賃金(日給)を支払わない」ことにして、年次有給休暇という考え方を入れ込ませないようにしてきたようでした。

そこで、就業規則を作成して、年次有給休暇も入れ込んで、キチンと取得できるようにしてあげたい、というのが事務担当の女性のご要望だった、という訳です。

 さらに、就業規則を作成するにあたって、従業員全員について、労働条件が明確に設定されているのか、確認させていただくために、「労働条件通知書」の有無とその内容について拝見いたしました。

 

ご存知のことと思いますが、労基法15条では、労働条件の明示義務について規定されており、少なくとも、絶対的明示事項として、以下の6項目が必須になっています。

労働契約の期間

②有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項

③就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

④始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩、休日、休暇に関する事項

⑤賃金の決定、計算、及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項

⑥退職に関する事項

 

「雇入通知書」というものが全員について作成されていましたが、実際の記載内容を確認いたしましたところ、・始業、終業時刻が全員一律で職種ごとの実態を反映していないものであり、・年次有給休暇の欄は空欄のまま。・従事すべき業務についても請負の時の業務そのままでした。さらに、・その他の欄は設けられていない状況でした。

「始業、終業の時刻や所定労働時間を超える労働の有無、さらには休憩、休日、休暇に関する事項」について、規定されていないのですから、労働契約としての最低限の要件すら満たしていない状況です。「所定就業日」と「所定休日」すら明示されていないのですから、年次有給休暇をどこで取得できるのかが分からない状態になっている、ということです。

これでは就業規則を作成することはできませんので、まずは、最新版の「労働条件通知書」の全項目について、社長と相談確認しながら、キチンと決めて、漏れなく記載するようにしてください、とアドバイスいたしました。

就業規則に落とし込むのは、それからです。

 

皆さんの会社では、いかがですか? 労働契約なら、まずは労働契約としての要件を整えないと、形だけ就業規則を作成しても、生きた就業規則にはならないと考えます。

 

このページのトップへ